Aug 24 – 28, 2026
京都大学基礎物理学研究所
Asia/Tokyo timezone

GUTスケール準安定宇宙ひもの崩壊率とナノヘルツ背景重力波

Aug 24, 2026, 3:30 PM
30m
パナソニックホール (京都大学基礎物理学研究所)

パナソニックホール

京都大学基礎物理学研究所

口頭発表

Speaker

Yu Hamada (University of Osaka)

Description

2023年に複数のパルサー・タイミング・アレイ(PTA)実験により、nHz帯の確率的背景重力波を示唆するシグナルが報告された。その起源としては、超巨大ブラックホール連星などの天体物理由来のソースに加え、初期宇宙の新物理に由来する宇宙論的ソースの可能性も盛んに議論されている。特に興味深い候補の一つが、量子効果によって崩壊しうる準安定宇宙ひもである。PTAで観測されたシグナルを準安定宇宙ひもで説明する場合、典型的にはGUTスケール程度のエネルギースケールが示唆される。このようなPTAシグナルをGUT模型のパラメータ空間に焼き直すためには、準安定宇宙ひもの崩壊率を正確に評価することが重要である。しかし、従来の崩壊率の評価はthin-string近似に基づいており大きな不定性を含んでいる。本講演では、ゲージ対称性が (SU(2) -> U(1) -> 1) と段階的に破れる単純な模型において、準安定宇宙ひもの崩壊率を精密に計算する方法を議論する。特に、thin-string近似を超えた崩壊率の評価が、宇宙ひも由来の背景重力波スペクトルおよびPTA信号の解釈にどのような影響を与えるかを示す。最後に、GUT模型への埋め込みや、準安定宇宙ひもを用いたSO(10)GUTとE_6 GUTの識別可能性についても展望を述べる。

Authors

Valerie Domcke Yu Hamada (University of Osaka)

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