Speaker
Yukihiro Kanda
(E-lab, Nagoya University)
Description
近年の重力波観測の結果を受け、ワインボトル型ポテンシャルによる$U(1)$対称性の破れで形成される宇宙ひも(ANO string)のみならず、それ以外の種類の宇宙ひもの特性についても研究の必要性が増している。我々はその1例として、コンパクト化された余剰次元をもつゲージ理論において、細谷機構により$U(1)$対称性が破れた場合に形成される宇宙ひもとその相互作用について調べた。我々は、スカラーポテンシャルがワインボトル型から変化することにより、宇宙ひもが特定の距離だけ離れた状態が最安定になるという、ANO stringには無い特性を示すことを明らかにした。一方で、この性質は余剰次元ゲージ理論から予言されるパラメータ領域では顕著にならないことも明らかにした。また、この結果はColeman-Weinberg ポテンシャルでの宇宙ひもに関する先行研究の結果と比較することで、スカラーポテンシャルの変化による宇宙ひも間の相互作用の変化への理解を深めるものでもある。
Primary authors
Takuya Hirose
(Kyushu Sangyo University)
Yukihiro Kanda
(E-lab, Nagoya University)