indico アカウント作成の承認は、自動ではなく平日8:30-17:15 の間に手動で行われるため、それ以外の時間帯は承認されるまでに時間がかかってしまいます。申し訳ございません。 The approval of indico account creation is done manually between 8:30 am and 5:15 pm on weekdays (JST).

素粒子物理学の進展2024 (PPP2024)

Asia/Tokyo
パナソニックホール (京都大学基礎物理学研究所)

パナソニックホール

京都大学基礎物理学研究所

Description

開催日程&場所

2024年8月19日(月) - 23日(金) 

(8月19日(月)は午後からの開催、8月23日(金)は午前で終了予定です。8月20日(火)に懇親会開催。)

場所:京都大学 基礎物理学研究所 + Zoom配信


 

今年から「参加登録」と「発表申込」が別フォームになりました。

・参加登録(受付終了)

左メニューの"Registration"から参加登録を行なってください。この際、indicoアカウントの作成が必要になります。

https://www.yukawa.kyoto-u.ac.jp/contents/kyoudou/indico-yitp

オンラインのみの参加の場合も登録をお願いします。

各登録締め切りは以下のようになっています。

旅費補助・北白川学舎利用希望者締切:7月8日 ---> 締切済み

現地参加登録締切:8月5日---> 締切済み

オンラインのみでの参加登録締切:8月16日---> 締切済み

 

・発表申し込み(締め切りました)

口頭発表・ポスター発表希望者は参加登録の上、左メニューの"Call for Abstracts"より発表の申し込みをお願いします。口頭発表・ポスター発表は対面のみ受け付けます。

発表申込締切:7月8日---> 締切済み


Invited Speakers

(敬称略)

青木 保道  (理研)                    陽子崩壊行列要素の格子QCD計算

金児 隆志  (KEK)                     CKM行列要素決定のための格子QCD計算の現状

金田 邦雄  (新潟大)                宇宙膨張と重力的な物質生成

木河 達也  (京都大)                ニュートリノ実験の現状と展望

武田 真滋  (金沢大)                テンソルネットワークの進展

長尾 桂子  (岡山理科大)        検出実験による暗黒物質の検証

野村 泰紀  (UC Berkeley)      ブラックホールの相補性と量子重力

早坂 圭司  (新潟大)             タウレプトンの物理~近年の実験の進展状況~

冬頭 かおり  (Los Alamos)   Searching for Lepton Flavor Violation

山本 直希  (慶應義塾大)        弱い力のパリティの破れと超新星・中性子星の物理

横倉 諒  (慶應義塾大)            アクシオン電磁気学における一般化対称性とその応用

 


従来ページへはこちら。

http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~ppp.ws/PPP2024/

過去の研究会へもこちらからアクセスできます。


世話人

石田裕之(富山県立大)、伊藤悦子(京都大基研)、大木洋(奈良女子大)、大村雄司(近畿大)、鎌田耕平(中国科学院大)、菊地真吏子(日本大)、高浦大雅(京都大基研)、 高山史宏(京都大基研) 、永田夏海(東京大) 、濱田雄太(KEK)柳生慶(大阪大,連絡責任者)、山田將樹(東北大)、 山本恵(広島工業大)

連絡先:ppp@yukawa.kyoto-u.ac.jp


主催

京都大学基礎物理学研究所


後援・支援

JSPS KAKENHI 基盤(S) 

No. 23H05439 「QCDから解き明かす重クォークエキゾチック粒子の謎」(研究代表者:土井 琢身, 研究分担者: 伊藤 悦子)

 

Participants
  • Kei-ichiro Kubota
  • Kentarou Mawatari
  • Kumar Sahil
  • Nicholas J. Benoit
  • Ohkubo Shigeo
  • Shinichiro Akiyama
  • Shuta Funakoshi
  • Treuer Lukas
  • Ya-juan Zheng
  • Yoshiharu Kawamura
  • 三島 智
  • 下村 崇
  • 丸 信人
  • 九後 太一
  • 井澤 幸邑
  • 仁木 敦也
  • 今井 広紀
  • 佐藤 松夫
  • 内山 健
  • 内田 経夫
  • 冬頭 かおり
  • 北原 鉄平
  • 北嶋 直弥
  • 千歳 彬文
  • 古里 寛之
  • 吉岡 直樹
  • 吉岡 興一
  • 坂野 達哉
  • 大塚 啓
  • 大村 雄司
  • 大熊 一正
  • 宮宇地 優花
  • 宮尾 光
  • 寺田 隆広
  • 山下 公子
  • 山中 真人
  • 山本 恵
  • 山本 直希
  • 山津 直樹
  • 岩崎 祥行
  • 日高 啓晶
  • 早坂 圭司
  • 春名 純一
  • 曺 基哲
  • 木河 達也
  • 本田 大和
  • 杉本 茂樹
  • 村上 耕太郎
  • 村井 開
  • 松本 耕一郎
  • 松野 研
  • 柳生 慶
  • 桜井 亘大
  • 植田 高寛
  • 榎本 一輝
  • 榎本 成志
  • 横倉 諒
  • 横山 達哉
  • 檜垣 徹太郎
  • 武田 真滋
  • 永田 夏海
  • 江間 陽平
  • 波場 直之
  • 津村 浩二
  • 浅井 健人
  • 渡邊 有
  • 港 遼太朗
  • 瀬戸 治
  • 犬宮 理恵
  • 神野 隆介
  • 祥子 脇坂
  • 秋田 謙介
  • 竹下 昌之介
  • 竹内 康太
  • 菅野 颯人
  • 菊地 真吏子
  • 葉山 聡
  • 藤倉 浩平
  • 藤間 崇
  • 西中 崇博
  • 西垣 真祐
  • 許 龍太
  • 谷口 宙
  • 谷本 盛光
  • 赤松 拳斗
  • 遠藤 基
  • 野尻 美保子
  • 野村 敬明
  • 野村 泰紀
  • 金児 隆志
  • 金田 邦雄
  • 鎌田 耕平
  • 長尾 桂子
  • 門田 健司
  • 阿部 智広
  • 青木 保道
  • 青木 健一郎
  • 青木 慎也
  • 青木 真由美
  • 青木 隆文
  • 須釜 祥
  • 高井 崚聖
  • 高山 史宏
  • 高橋 史宜
  • 高橋 杜羽
  • 高浦 大雅
  • 髙橋 広季
  • +85
    • Opening パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 1
      CKM行列要素の決定のための格子QCD計算の現状 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      Cabibbo-Kobayashi-Maskawa行列要素の決定のための格子QCD研究の現状と展望、及び、関連する実験測定の精度について議論する。

      Speaker: Takashi Kaneko (KEK)
    • 2:00 PM
      Break1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 2
      宇宙膨張と重力的な物質生成 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      TBA

      Speaker: Kunio Kaneta (Niigata University)
    • 3
      検出実験による暗黒物質の検証 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      暗黒物質(WIMP)の直接検出実験から、質量や相互作用の大きさには強い制限がかかっている。その現状と今後の展望、また、暗黒物質の速度分布や密度プロファイルなどの検証可能性についても議論する。

      Speaker: Keiko Nagao (Okayama University of Science)
    • 4:15 PM
      Break2 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 4
      Constraints on dark matter-neutrino scattering from the Milky-Way satellites and subhalo modeling for dark acoustic oscillations パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      The elastic scattering between dark matter (DM) and radiation can potentially explain small-scale observations that the cold dark matter faces as a challenge, as damping density fluctuations via dark acoustic oscillations in the early universe erases small-scale structure. We study a semi-analytical subhalo model for interacting dark matter with radiation, based on the extended Press-Schechter formalism and subhalos' tidal evolution prescription. We also test the elastic scattering between DM and neutrinos using observations of Milky-Way satellites from the Dark Energy Survey and PanSTARRS1.

      Speaker: Kensuke Akita (University of Tokyo)
    • 5
      Composite Dark Matter with Forbidden Annihilation パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      本発表ではQCDに類似した$SU(N)$ゲージ相互作用と、電弱相互作用をするフェルミオン(dark quark)を導入した暗黒物質模型を議論する。このdark sectorにおけるカイラル対称性の自発的破れによって、複数種類の中間子様粒子 (dark pion) が現れる。そのうち、最も軽い$G$-パリティ奇のdark pionが暗黒物質の主成分となる。本研究ではdark quarkが非零の質量を持つ場合におけるdark pionの質量スペクトルの解析を行った。暗黒物質と$G$-パリティ偶のdark pionの質量はdark quarkの質量によって縮退し、$G$-パリティ偶のdark pionを終状態に持つ対消滅過程が暗黒物質の残存量に寄与する。これにより、$O(1$-$100)$ TeVの質量をもつ暗黒物質が記述できることを明らかにした。

      Speaker: Takumu Yamanaka (Osaka University)
    • 6
      Light thermal dark matter and MeV gamma-ray detection パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      In response to the negative result of experiments searching for the WIMP, the light thermal DM is getting more and more attention. Considerable efforts are being dedicated to the search for light DM, with indirect detection emerging as a rapidly advancing field. The light thermal DM is expected to produce gamma rays in the MeV energy region from its annihilation, though it was known that detecting MeV gamma rays is challenging compared to those in different energy regions. However, advancements in technology and theoretical studies have opened up possibilities to detect MeV gamma rays efficiently, leading to the approval of the Compton Spectrometer and Imager (COSI). We comprehensively and quantitatively investigate the phenomenology of the light thermal DM to explore whether the COSI observation can prove their viable model parameter regions. We found that such parameter regions exit, predicting velocity-dependent annihilation cross-sections via several distinct mechanisms, such as annihilation via a forbidden channel and an s-channel resonance, and those are potentially detectable by the COSI via both continuum and line gamma-ray observations.

      Speaker: Yu Watanabe (IPMU)
    • 7
      ブラックホールの相補性と量子重力 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      TBA

      Speaker: Yasunori Nomura (UC Berkeley)
    • 10:00 AM
      Break1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 8
      弱い力のパリティの破れと超新星・中性子星の物理 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      重力崩壊型超新星は、大質量星の進化の最終段階で重力崩壊し、中性子星へ転移する過程に付随する爆発現象である。この重力崩壊の際に解放される重力エネルギーの大部分がニュートリノによって持ち運ばれるため、超新星の時間発展は、弱い相互作用を介したニュートリノと核子や電子から構成される物質との間のエネルギーの輸送が鍵になる。 しかし、従来用いられてきたニュートリノ輸送理論は、パリティの破れという弱い相互作用の基本的な性質が考慮されておらず、系の対称性に基づく低エネルギー有効理論として正しくない。本講演では、パリティの破れを考慮したニュートリノ輸送理論と、その超新星の時間発展やマグネター、パルサーキックへの応用について議論する。

      Speaker: Naoki Yamamoto (Keio University)
    • 11:15 AM
      Break2 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 9
      Hosking integral and its implications for constraining primordial magnetic fields パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      An approximate conserved quantity in magneto-hydrodynamics, the so-called Hosking integral, was discovered recently. It quantifies statistical fluctuations of magnetic helicity, analogously to the conserved quantities in pure hydrodynamics, which quantifies statistical fluctuations of velocity or angular momentum of the fluid motion. The conservation of the Hosking integral is supported by follow-up studies and resolves a well-known inconsistency between numerical and analytic results. We apply the conservation of the Hosking integral to describing the evolution of primordial magnetic fields and, based on that, revisit constraints on them. In particular, we will highlight how important to understand the evolution of primordial magnetic fields, by revisiting constraints from CMB spectral distortions.

      Speaker: Fumio Uchida (KEK)
    • 10
      DESI が示唆する暗黒エネルギーの時間発展とそのスカラー場による解釈 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      今年4月に Dark Energy Spectroscopic Instrument (DESI) という宇宙の大規模構造の観測チームが暗黒エネルギーの時間発展の証拠と考えられる解析結果を発表しました。暗黒エネルギーの時間変化が確かめられれば、素粒子論や宇宙論に大きなインパクトをもたらすでしょう。この発表ではまずボトムアップに、DESI の解析で使われた $w_0 w_a \text{CDM}$ 模型をスカラー場(クインテッセンス)模型に翻訳し、どのようなスカラーポテンシャルが現象論的に求められるかを明らかにします。しかし、このアプローチでは初期宇宙の状態方程式がファントム($w<-1$)になってしまうため、後半ではトップダウンの模型の例としてアクシオン模型を考えます。この模型では同時に宇宙論的複屈折のデータを説明し、量子重力の沼地予想とも整合的であることを議論します。

      Speaker: Takahiro Terada (KMI, Nagoya University)
    • 12:30 PM
      Lunch
    • 11
      陽子崩壊行列要素の格子QCD計算 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      TBA

      Speaker: Yasumichi Aoki (RIKEN)
    • 12
      核子崩壊から探る大統一理論 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      電弱理論と強い力の統一を果たす大統一理論(GUT)は非常に魅力的な枠組みであり、これまでにSU(5)やSO(10)、Flipped SU(5) GUTといった様々なモデルが提唱されてきた。GUTの検証方法として代表的なものに核子崩壊の観測がある。その各種崩壊モードの寿命の多くはSuper-Kamiokandeを始めとした実験により強い制限が与えられており、Hyper-KamiokandeやDUNE、JUNOといった将来実験での観測が期待されている。一方崩壊率の理論的な予言についても、核子崩壊行列要素の格子計算の発展により$\mathcal{O}(10~\%)$の精度で予言が可能となった。これらの現状を受け本研究では、有効理論を用いて次元6の演算子から従う二体崩壊モードの崩壊率、より正確には異なるモードの崩壊率の比からどのような大統一模型の構造を明らかにできるかを系統的に調査した。結果として、以下の2点が得られた。
      1. $\Gamma(p\to e^+\eta)/\Gamma(p\to e^+\pi^0)$ あるいは $\Gamma(n\to \bar{\nu}\eta)/\Gamma(p\to \bar{\nu}\pi^+)$の値と、大統一スケールの媒介粒子、あるいは(超対称GUTにおけるdimension-five nucleon decayの場合)超対称粒子の交換についての対応関係を明らかにした。
      2. 特に大統一ゲージボソンの交換に焦点を当て、そのフレーバーユニバーサリティからその他の崩壊率の比について、その特徴を調べた。次元6の核子崩壊演算子を導くゲージボソンは2種類存在するが、それぞれの交換による崩壊率の比の特徴を明らかにした。

      これらのジェネリックな結果を上記のベンチマーク模型に適用しつつ発表を行う。

      Speaker: Hiroki Takahashi (The University of Tokyo, Hongo)
    • 3:30 PM
      Break3 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • ポスター1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      • 13
        Better understanding on strong dynamics for model building

        To understand BSM physics or to make models, understanding strong dynamics can be related. But we do not understand it well. I would like to present a recent attempts to understand the dynamics with supersymmetry and its breaking by anomaly mediation. I would like to discuss the possibility of applications if there are.

        Speaker: Dan Kondo
      • 14
        CPを破れを伴う最も一般的なtwo Higgs doublet modelにおけるH± -> W±Z崩壊

        標準模型における未解決問題のいくつかは、拡張されたヒッグスセクターを考えることで説明することができる。
        特に、拡張ヒッグス模型を考えることで容易に導入されるCPを破る新しい相互作用は、バリオン数非対称性問題を解決する上で重要である。
        一方で、ヒッグスセクターにおけるCPを破る相互作用は、カストディアル対称性と呼ばれる大局的対称性を破ることが知られている。
        荷電ヒッグス粒子のWボソンとZボソンへの崩壊過程が、カストディアル対称性の破れに伴って量子補正で生じることは知られているが、CPの破れに伴う寄与も現れることが期待できる。
        本講演ではCP対称性を破る最も一般的なtwo Higgs doublet modelにおいて、カストディアル対称性の破れ、およびCPの破れの帰結としての$H^\pm -> W^\pm Z$崩壊について説明し、コライダー現象論についても議論を行う。

        Speaker: Yushi Mura (Osaka University)
      • 15
        High-energy enhancement of Higgs boson production at µ+ µ+ colliders

        高エネルギー$\mu^+ \mu^+$コライダーにおけるヒッグス粒子生成について考える。一般に高エネルギーのレプトンコライダーでは$W, \, Z$ボソン衝突による生成が支配的である。$Z$ボソンの衝突は$\mu^+ \mu^+$コライダーでも同様である。$W$ボソンの衝突は、電荷が同符号の粒子を衝突させるためにより高次の反応になるが、十分大きなエネルギーでは、断面積が異符号の粒子を衝突させる場合に比べて$\mathcal{O}(1)$程度まで回復する。この結果は他のコライダーでも重要である。

        Speaker: Ryoto Takai (SOKENDAI/KEK)
      • 16
        Impact of quark flavor violating SUSY on h(125) decays at future lepton colliders

        We study the CP-even neutral Higgs boson decays h -> c \bar{c}, b \bar{b},
        b \bar{s}, \gamma \gamma, g g in the Minimal Supersymmetric Standard Model (MSSM)
        with general quark flavor violation (QFV) due to squark generation mixings,
        identifying the h as the Higgs boson with a mass of 125 GeV. We compute the widths
        of the h decays to c \bar c, b \bar b, b \bar s (s \bar b) at full one-loop level.
        For the h decays to \gamma \gamma and g g we compute the widths at NLO QCD level.
        For the first time, we perform a systematic MSSM parameter scan for these widths
        respecting all the relevant theoretical and experimental constraints, such as those
        from B-meson data, and the 125 GeV Higgs boson data from recent LHC experiments,
        as well as the limits on Supersymmetric (SUSY) particle masses from the LHC experiments.
        We also take into account the expected SUSY particle mass limits from the future HL-LHC
        experiment. In strong contrast to the usual studies in the MSSM with Minimal Flavor
        Violation (MFV), we find that the deviations of these MSSM decay widths from the
        Standard Model (SM) values can be quite sizable and that there are significant
        correlations among these deviations. Furthermore, we point out that the experimental
        measurement uncertainties as well as the MSSM prediction uncertainties tend to cancel
        out significantly in the width ratios, making the measurement of these width ratios
        a very sensitive probe of virtual SUSY loop effects in these h decays at future lepton
        colliders. All of these sizable deviations in the h decays are mainly due to large
        scharm-stop mixing and large sstrange-sbottom mixing. Such sizable deviations from
        the SM can be observed at high signal significance in future lepton colliders such
        as ILC, CLIC, CEPC, FCC-ee and muon collider even after the failure of SUSY particle
        discovery at the HL-LHC. In case the deviation pattern shown here is really observed
        at the lepton colliders, then it would strongly suggest the discovery of QFV SUSY
        (the MSSM with general QFV).
        References:
        Phys. Rev. D 91 (2015) 015007; JHEP 1606 (2016) 143; IJMP A34 (2019) 1950120;
        PoS(ICHEP2022) 536; PoS(EPS-HEP2023) 487.
        In collaboration with:
        H. Eberl and E. Ginina (HEPHY Vienna)

        Speaker: Prof. Keisho Hidaka (Tokyo Gakugei University)
      • 17
        Lorentz-covariant spinor wave packet

        We propose a new formulation of manifestly Lorentz-covariant spinor wave-packet basis. The conventional definition of the spinor wave packet is problematic in the sense that it suffers from mixing with other wave packets under Lorentz transformations. Our formulation evades this difficulty of mixing. This wave packet forms a complete set that can expand a free spinor field in a Lorentz covariant manner. In addition, we present a Lorentz-invariant expression of zero-point energy. The reference is arXiv:2307.05932 [hep-th].

        Speaker: Juntaro Wada (University of Tokyo)
      • 18
        Mediator Decay through mixing with Degenerate Spectrum

        The decay of the mediator particle into standard model (SM) particles plays a significant role in
        exploring the dark sector scenario. We consider such a decay, taking the dark photon mediator
        as an example that mixes with the SM photon. We find that it requires a careful analysis of the
        decay rate in the presence of an SM vector boson (e.g., Z boson, ρ meson, and true muonium,
        etc.) nearly degenerate with the mediator particle in mass. The decay rate of the mediator
        particle calculated in the mass eigenstate basis does not agree with the correct result, given by
        the imaginary parts of the poles for the vector boson propagators, when the mixing parameter is
        smaller than a specific value. In such a case, the decay rate calculated by treating the mixing as
        a perturbative parameter is in agreement with the correct result. We clarify specific values for
        the mixing parameter quantitatively using several concrete examples of the SM vector bosons
        degenerate with the dark photon. When the mass mixing between the vector boson and dark
        photon is smaller (larger) than the decay width of the vector boson, the latter (former) method
        to calculate the decay rate of the mediator particle gives the correct result.

        Speaker: Yuki Watanabe (the university of tokyo)
      • 19
        Multi-Z’ signatures from scalar boson decay in spontaneously broken U(1)’ models

        In this talk, we discuss minimal spontaneously broken local $U(1)’$ models. The candidates of $U(1)’$ symmetry are $U(1)_{B-L}$, $U(1)_{L_i - L_j}$ and hidden $U(1)$ so that the SM Higgs field is not charged under $U(1)’$. When $U(1)’$ gauge symmetry is spontaneously broken we have both new gauge and scalar bosons. We show these models can provide multi-Z’ signatures at the LHC via scalar boson production and decays, taking into account relevant constraints from Z’ and new scalar boson search in various experiments.

        Speaker: Takaaki Nomura (Sichuan University)
      • 20
        Propsect of search for long-lived partner of dark matter in an extra U(1) model

        In a model of an extra U(1) charged scalar dark matter, the degenerated U(1) partner particle may be long lived. Such a long-lived particle may be discovered in future long-lived particle search such as MATHUSLA. We present a viable benchmark point in such models.

        Speaker: Osamu Seto (Hokkaido University)
      • 21
        QCD axion dark matter from level-crossing with refined adiabatic condition

        QCDアクシオンは、強いCP問題を解決する粒子であり、ダークマターの最有力候補の一つである。もし、QCDアクシオンとは別のアクシオンが存在する場合、それらはゲージ場との結合を通じて混合することが知られている。この際、アクシオン質量の混合により、QCDクロスオーバー付近で元々重い質量固有値と軽い質量固有値が入れ替わる準位交差が生じることがある。この準位交差において、エネルギーの受け渡しが断熱的に行われる可能性があるが、その詳細は未だ明らかにされていない。私たちは数値計算を通じて準位交差が断熱的に行われる条件を厳密に評価した。その結果、アクシオン同士の振動によるうねりが重要な役割を果たすことがわかった。また、アクシオンがダークマターとなるパラメータを特定し、将来のアクシオン探索に対する検証可能性を議論する。

        Speaker: Yuma Narita (Tohoku Univ.)
      • 22
        Radion stabilization and supercooled phase transition

        標準模型を超える新しい素粒子物理学の有力な候補として、Randall-Sundrum(余剰次元)模型が挙げられる。この模型では、適当なradionの安定化法を導入することで、様々な物理パラメータの階層性などを説明することができる。また、初期宇宙で近似的なスケール対称性の破れに準ずる宇宙論的相転移が起きると考えられており、それに伴う豊富な宇宙論的現象が起きる。本発表では、Randall-Sundrum時空に新しい強結合のゲージ場を導入し、そのゲージ場の閉じ込めのダイナミクスを用いた新しいradionの安定化法の紹介をする[1]。また、その宇宙論的相転移で起きる現象論である、重力波の生成とその検証可能性[2]やバリオン非対称性や暗黒物質の生成機構[3]についても説明する。
        [1]arXiv:1910.07546
        [2]arXiv:2306.17086
        [3]arXiv:2406.12956

        Speaker: Kohei Fujikura (The University of Tokyo)
      • 23
        Searching for signatures of 2HDM with Z4 symmetry at a muon collider

        ミューオン異常磁気能率の測定結果が標準模型の予言とのズレを示している、いわゆる「ミューオンg-2アノマリー」は、その理論値の評価に関する議論はあるものの、標準模型を超える新物理の兆候を示している可能性がある。このアノマリーを説明するために提案されている模型の一つが$Z_4$不変性を持つTwo Higgs doublet modelである。この模型ではヒッグス・セクターとレプトンに$Z_4$電荷を割り当て、ヒッグス粒子の媒介によってミューオンとタウの遷移を実現する。本講演では、このような特徴的な相互作用を持つ模型を、ミューオン・コライダーでのミューオン対消滅過程やミューオン散乱過程を通して検証する可能性について報告する。

        Speaker: Oki Kobayashi (Ochanomizu University)
      • 24
        T-violation at future neutrino factories

        We study the possibility of measuring T-violation in future long baseline neutrino oscillation experiments. By assuming a neutrino factory as a staging scenario of a muon collider at the J-PARC site, we find that the ν_e → ν_μ oscillation probabilities can be measured with a good accuracy at the Hyper-Kamiokande detector. By comparing with the probability of the time-reversal process, ν_μ → ν_e, measured at the T2K/T2HK experiments, one can determine the CP phase δ in the neutrino mixing matrix if | sin(δ)| is large enough. The determination of δ can be made with poor knowledge of the matter density of the earth as T-violation is insensitive to the matter effects. The comparison of CP and T-violation measurements, à la the CPT theorem, provides us with a non-trivial check of the three neutrino paradigm based on the quantum field theory.

        Speaker: Sho Sugama (Yokohama National University)
      • 25
        Z-Z'混合を介したU(1)$_{L_\mu-L_\tau}$ゲージ模型への新しい制限

        U(1)$_{L_\mu-L_\tau}$ゲージ対称性に基づく模型は,ミューオン異常磁気モーメントの測定値と理論予測値の不一致を説明できる.さらに,この対称性を持つ模型はニュートリノ質量やマヨラナ位相といった実験で未定のパラメータに予言を与えることも分かっており,魅力的である.
         本研究では,まず,最新の実験結果に基づき,U(1)$_{L_\mu-L_\tau}$対称性の破れが1つのスカラー場によって引き起こされる最小U(1)$_{L_\mu-L_\tau}$模型のニュートリノ質量行列構造の解析を再検討した.このとき,対称性を破るスカラー場の電荷に応じて,それぞれの模型が固有のニュートリノ質量行列構造を予言する.この構造からニュートリノ質量と混合パラメータの間に自明でない関係が得られる.我々はこの解析によって,対称性を破るスカラー場としてSU(2)$_L$二重項スカラー$\Phi_{+1}$(U(1)$_{L_\mu - L_\tau}$電荷$+1$,ハイパチャージ$+1/2$)を含む最小模型が最新の実験結果から許されるものであることを明らかにした.
         一方で,U(1)$_{L_\mu - L_\tau}$ゲージ対称性が$\Phi_{+1}$のような標準模型の非シングレット表現の真空期待値によって破れているとき,$Z-Z'$混合を介してFlavor Changing Meson Decay(FCMD)とAtomic Parity Violation(APV)に追加の寄与が生じる.そこで,これらを考慮し,模型に依存する新しい制限を評価した.さらに,Bメソン崩壊・ユニタリティー制限・電弱精密測定などのHiggsセクターからの制限も評価した.その結果,上述の質量構造解析では許される$\Phi_{+1}$を含む最小模型は,この新しく評価した制限により完全に排除されることがわかった.
         最後に,我々はU(1)$_{L_\mu - L_\tau}$ゲージ対称性を破るSU(2)$_L$一重項スカラーを最小模型に追加する拡張を考えた.この拡張によりFCMDやAPVからの制限は緩和する.これらの制限の緩和具合は追加した2つの真空期待値の比に依存する.そこでミューオンg-2の乖離を説明可能な真空期待値の比の許容範囲を明らかにした.

        この発表は[arXiv:2401.17613]とその後の進展に基づく.

        Speaker: Coh Miyao (Kyushu U.)
      • 26
        {Moduli stabilization and light axion by Siegel modular forms

        We discuss the stabilization of multiple moduli by utilizing Siegel modular forms
        in the framework of $Sp(2g,\mathbb{Z})$ modular invariant theories.
        We derive the stationary conditions at CP-conserving fixed points for a generic modular- and CP-invariant scalar potential.
        The stabilization of multiple moduli is explicitly demonstrated in $Sp(4,\mathbb{Z})$ and $Sp(6,\mathbb{Z})$ modular invariant scalar potential.
        Furthermore, it turns out that there exists a light axion when we incorporate radiative corrections to the scalar potential.

        Speaker: Shuta Funakoshi (Kyushu university)
      • 27
        タドポール誘起模型を中心とした高次補正を含む3点ヒッグス結合と検証可能性

        ヒッグス粒子が発見されたが、ヒッグス粒子との結合は標準理論の予言から外れる余地がある。拡張ヒッグス模型は標準理論からのずれを実現可能であり、ヒッグスポテンシャルによって特徴づけられる。ヒッグスポテンシャルの形が1つの古典場によって記述されるニアリーアラインドヒッグス模型の代表として、古典的スケール不変模型、擬南部・ゴールドストーン模型そしてタドポール誘発模型が挙げられる。ヒッグスポテンシャルの形状によって分類する方法は、多数の拡張ヒッグス模型を効率よく精査することができる。本研究では、タドポール誘起模型のワンループレベルの3点ヒッグス結合を中心に、トップクォークのループ寄与を含む3点ヒッグス結合を計算し、将来加速器実験における実現可能性を検討する。また、最後に、高輝度LHCとILCがいくつかの拡張ヒッグスモデルを識別できることを示す。現在進行中の研究の結果を発表する。

        Speaker: Shuhei Ohzawa (University of Toyama)
      • 28
        ニュートリノ質量、ダークマター、バリオン数非対称性を同時に説明する輻射シーソー模型とCPの破れ

        Aoki-Kanemura-Setoモデル(AKSモデル)は、ニュートリノ質量、ダークマター、バリオン数非対称性を同時に説明しうる輻射シーソー模型である。2022年には青木、榎本、兼村がAKSモデルを拡張し、3つの現象を同時に説明するベンチマークポイントを発見したが、パラメータが多く、Flavor Changing Neutral Currentはad hocな仮定で抑制するなどの問題点もあった。本講演ではよりシンプルで、FCNCを対称性によって抑制するオリジナルのAKSモデルに新たにCPの破れを導入し、3つの現象を同時に説明できる可能性について議論する。

        Speaker: Sora Taniguchi (大阪大学)
      • 29
        レプトンフレーバーの破れを伴うtrue muoniumの崩壊

        レプトンフレーバー非保存過程(LFV)は標準模型で禁止されているため、標準模型を超える物理への貴重な足掛かりとなる。LFVを引き起こす中間状態の新粒子は粒子が重い場合には直接的に探索できないため、新粒子の模型を仮定し反応過程から間接的に探索しなければならない。その中から有力な模型を絞り込むためには多くのLFV反応の検証が必要であり、現在も様々な実験が行われている。
        本研究では新しいLFV反応として、現在実験的な生成が試みられているミューオンと反ミューオンの束縛状態から反ミューオンと電子(またはミューオンと陽電子)に崩壊する反応を提案する。この反応として、スカラー型、ベクトル型、双極子型演算子を仮定し、既存の実験結果と照らし合わせることで、演算子ごとに崩壊率の評価を行い、将来実験における可能性を考察する。

        Speaker: Ryotaro Minato (Yokohama National University)
      • 30
        電弱ワインバーグ演算子起源の電子EDM

        CPの破れに感度のある観測量である電子の電気双極子能率(EDM)は、実験の精度が大幅に向上しているため、TeVスケールの標準模型を超えた物理(BSM)を探索できることが期待されている。本研究では、BSMフェルミオンとスカラーによるCPを破る湯川相互作用が2ループで生成する電弱ボゾンのCPを破る次元6の演算子(電弱ワインバーグ演算子)をスカラー粒子に依存しない形式で評価した。そして、この電弱ワインバーグ演算子が誘起する電子EDMへの寄与を計算した。この寄与はスカラーがBSMスカラーである場合は3ループで表れる新しい寄与である。一方で、スカラーがヒッグスの場合は、新物理模型が誘起する電子EDMの代表的な2ループの寄与であるBarr-Zee diagramへの1ループの輻射補正と同じループ次数なので、Barr-Zee diagramへの高次補正となる。我々は、この寄与の重要性を検証し、BSM模型による電子EDMへの3ループの寄与が今後の実験で検証可能になることを示唆する。

        Speaker: Mr Kiyoto Ogawa (Nagoya)
      • 31
        高次Holst項を含むEinstein-Cartan重力理論におけるフェルミオンの粒子生成

        時空の捩じれ(捩率)を内包するEinstein-Cartan重力理論では、捩率のみで構成されるHolst項を考えられる。この時高次のHolst項は捩率をダイナミカルな量にする。近年、このダイナミカルな捩率を用いたインフレーションモデルが提案された。よって捩率と物質場の相互作用はインフレーション後にそのエネルギーの遷移を与える。本研究ではこの捩率と物質場の相互作用がフェルミオンをいかに生成するかを数値的に評価した。本発表はarxiv: 2406.14982の研究に基づく。

        Speaker: Naoki Yoshioka (Hiroshima university)
    • 懇親会 旧演習林事務室

      旧演習林事務室

    • 32
      アクシオン電磁気学における一般化対称性とその応用 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      対称性と保存量は場の量子論において重要な役割を果たす。近年、保存量すなわち連続変形で値を変えないトポロジカルな量の存在によって対称性を定義する「一般化対称性」と呼ばれる概念が提案された。一般化対称性は場の量子論における相構造の分類などに応用され、現在でも盛んに研究されている。
      本講演では、アクシオン電磁気学を具体例として一般化対称性とその応用を説明する。アクシオン電磁気学はアクシオン場が電磁場に量子異常を通じて結合した系で、素粒子論をはじめ、宇宙論やハドロン物理、物性系など幅広い分野に現れる。この系では、時間変化するアクシオン背景場や外部電場の元で、電磁場やアクシオン場が指数関数的に成長しヘリカル磁場などの配位が生成される現象が知られている。一般化対称性を用いることで、このような配位の安定性を対称性の観点から保証できることを議論する。

      Speaker: Ryo Yokokura
    • 10:00 AM
      Break1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 33
      Induced Domain Walls of QCD Axion, and Gravitational Waves パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      We show that heavy axion domain walls induce domain walls of the QCD axion through a mixing between the heavy axion and the QCD axion, even when the pre-inflationary initial condition is assumed for the QCD axion. The induced domain walls arise because the effective $\theta$ parameter changes across heavy axion domain walls, shifting the potential minimum of the QCD axion. When the heavy axion domain walls collapse, the induced QCD axion domain walls collapse as well. This novel mechanism for producing the QCD axions can explain dark matter even with the axion decay constant as small as ${\cal O}(10^{9-10})$ GeV. In particular, this scenario requires domain wall collapse near the QCD crossover, potentially accounting for the stochastic gravitational wave background suggested by recent pulsar timing array observations, including NANOGrav.

      Speaker: Kai Murai (Tohoku University)
    • 34
      アクシオンのバブルミスアラインメント パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      ここでは非可換ゲージ理論における一次相転移時のアクシオンのダイナミックスについて考える。相転移の継続時間がアクシオン振動の時間スケールに比べて短い場合、アクシオンのダイナミックスはトラップド・ミスアラインメント機構に類似している。一方、そうでない場合には、アクシオンは最初にバブルの内側から弾き出され、バブルの外にアクシオンの波を生成する。フェルミ加速に類似して、これらのアクシオンはバブルウォールと散乱を繰り返してエネルギーを獲得し、十分なエネルギーを得るとアクシオンはバブルの内部に侵入できる。相転移中にアクシオンがバブルの内部でのみ振動する場合、アクシオンの存在量は、アクシオンの質量が一定か、あるいは温度に対して連続的に依存するモデルと比較して大幅に増加する。このアクシオン存在量の増加は、アクシオンの質量、相転移の継続時間、およびバブルウォールの速度に依存する。この機構により、空間的に不均一なアクシオンの分布が生じ、アクシオンミニクラスターの形成にもつながる可能性がある。

      Speaker: Junseok Lee (東北大学)
    • 11:15 AM
      Break2 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 35
      Small Instanton Effects on Composite Axion Mass パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      Peccei-Quinn (PQ) mechanism is a prominent solution to the strong CP problem. In this mechanism, spontaneous breaking of an anomalous global symmetry (PQ symmetry) generates a pseudo-Nambu-Goldstone boson called axion, which is also a dark matter candidate. One problem for PQ mechanism is that Planck-suppressed operators which explicitly violate PQ symmetry can easily generate non-zero effective theta angle exceeding the experimental limit. This issue is known as the axion quality problem. To avoid this problem, several models with higher-energy dynamics are proposed. Among them are composite axion models, in which PQ symmetry is spontaneously broken by hidden strong dynamics in high-energy, resulting in the axion emerging as a composite state. In models with such high-energy dynamics, calculating the axion mass solely within QCD may be insufficient, since small instantons in higher-energy dynamics could, in principle, enhance the axion mass. However, in my presentation, I will explain that in some specific composite axion models addressing the quality problem, small instantons do not enhance the axion mass, even in cases where the axion mass enhancement seems possible naively. This talk is based on 2404.19342 [hep-ph]

      Speaker: Takafumi Aoki (ICRR, the University of Tokyo)
    • 36
      複数の物理スケールのあるプロセスに配慮した深層学習模型 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      素粒子反応では、ハードな物理プロセスのクオーク・グルーオン、そこから始まるパートンシャワー、さらにハドロンの形成など、TeVスケールから1GeVスケールまでの異なる物理ブロセスが複合します。このような物理プロセスを解析する深層学習模型として、言語モデルの中核をなすアテンション機構の一種であるクロスアテンション模型を考案しました。この模型は、効率の良いジェットの分類や、複数の高エネルギーのヒッグス・ゲージ粒子のふくまれるイベントに対して高い効率をあげるだけでなく、物理情報を引き出す面でも有力であることを示します。arXiv 2404.14677, 2401.00452

      Speaker: MIHOKO NOJIRI (KEK)
    • 12:30 PM
      Lunch
    • 37
      タウレプトンの物理~近年の実験の進展状況~ パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      レプトンユニバーサリティの破れをはじめとして、レプトンをカギとした素粒子標準模型の「綻び」の探索に注目が集まっている。2019年より本格稼働を開始したBelle II実験からも「綻び」の徴候を示す興味深い結果が報告され始めている。本講演ではタウレプトンを中心とした最近の実験の進展状況を、特にBelle II実験の結果にフォーカスをあてて、非専門家に向けたレビューを交えて紹介する。

      Speaker: Kiyoshi Hayasaka
    • 38
      Non-invertible flavor symmetries in magnetized extra dimensions パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      In this talk, we discuss non-invertible symmetries in orbifold
      compactifications of higher dimensional Yang-Mills theory with
      magnetic fluxes. Specifically, we present fusion algebras of
      discrete isometry operators, which are invariant under the
      $\mathbb{Z}_N$ orbifold twist and their representations
      explicitly on zero-mode wave functions. These zero-modes may
      correspond to generations of quarks and leptons in four-
      dimensional low-energy effective field theory. Hence, our
      finding non-invertible symmetries correspond to a kind of
      flavor symmetries among quarks and leptons.

      Speaker: Hajime Otsuka
    • 3:30 PM
      Break3 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • ポスター2 湯川記念館2,3階 (基礎物理学研究所)

      湯川記念館2,3階

      基礎物理学研究所

      • 39
        Calculation Scheme of Photon-Mediated Higgs Production at &mu;<sup>+</sup>&mu;<sup>-</sup> Colliders

        The next generation of colliders offers exciting new opportunities to explore the Standard Model and beyond, pushing energy and precision frontiers to new heights, thus making electroweak processes such as WW-fusion become increasingly important. However, such processes may be mediated by photons whose collinear emissions cause divergences, making computations using event generators difficult. We therefore propose splitting the phase-space into the sum of a non-collinear region calculable using event generators, and a collinear region approximated by parton distribution functions for the photon. This scheme enables calculating high-energy processes reliably and accurately, and may also be applied to other particles and colliders. Specifically, we apply this scheme to Higgs-production at μ+μ+ colliders, which is dominated by the photon-mediated process at high energies. We thus find that the cross section is almost as big as for μ+μ- colliders, in the case of polarized anti-muons only deviating by a factor of about two.

        Speaker: Lukas Treuer (KEK, The Gaduate U. Adv. Studies (SOKENDAI))
      • 40
        Flavino dark matter in a non-Abelian discrete flavor model

        $A_4$フレーバー対称性を持った模型における暗黒物質について発表する。
        フレーバー模型におけるスカラー場(フラボン)のセクターでは超対称性の破れの効果が小さいと仮定する。
        本発表では、最も軽いフラボンの超対称パートナー(フラビーノ)を暗黒物質と仮定し、レプトンフレーバーの破れによる制限を考慮した残存量の計算を行った。
        また、直接検出、間接検出、コライダー探索などについても簡単に述べる。

        Speaker: Towa Takahashi (Niigata Univ.)
      • 41
        Froggatt-Nielsen模型の宇宙論的影響に関する強化学習を用いた統計的分析

        本研究では、強化学習を用いてクォーク・レプトンのフレーバー構造を分析する手法に基づき、宇宙論的影響を考慮したパラメータ探索を実施する。具体例として$U(1)$フレーバー対称性を持つFroggatt-Nielsen模型に着目し、繰り込みスケールに応じた現実的なパラメータ解の分布が明らかになった。また宇宙観測から厳しく制限されるドメインウォール問題を念頭に、着目したラグランジアンが導くドメインウォール数の分布を導いた。これらの分析により、広大なパラメータ空間を背景とした統計的性質を議論する。

        Speaker: Mr Satsuki Nishimura (Kyushu University)
      • 42
        Functional matching of a heavy scalar singlet onto the type-I seesaw and the Higgs potential

        Starting from a conformal model for the type-one seesaw, we use functional matching to integrate out a heavy scalar singlet completely at the one-loop level. Before integration, the vacuum expectation value of the heavy scalar singlet generates a mass for the heavy right-handed neutrinos and modifies the Higgs potential. The one-loop level matching results in meaningful modifications to the potential and heavy right-handed masses that are different from those discussed in literature [1, 2]. Lastly, we will discuss the possible connection to “neutrino option” conformal models that generate the Higgs potential from heavy neutrino loop effects [3].

        [1] M. Jiang, N. Craig, Y.-Y. Li, and D. Sutherland, Complete One-Loop Matching for a Singlet Scalar in the Standard Model EFT, J. High Energ. Phys. 2019, 31 (2019).
        [2] D. Zhang and S. Zhou, Complete One-Loop Matching of the Type-I Seesaw Model onto the Standard Model Effective Field Theory, J. High Energ. Phys. 2021, 163 (2021).
        [3] I. Brivio and M. Trott, Examining the Neutrino Option, J. High Energ. Phys. 2019, 107 (2019).

        Speaker: Nicholas J. Benoit (Hiroshima University)
      • 43
        Higgs boson precision analysis of the full LHC run 1 and run 2 data

        We perform global fits of the Higgs boson couplings to the full Higgs datasets collected at the LHC with the integrated luminosities per experiment of approximately 5/fb at 7 TeV, 20/fb at 8 TeV, and up to 139/fb at 13 TeV. Our combined analysis based on the experimental signal strengths used in this work and the theoretical ones elaborated for our analysis reliably reproduce the results in the literature. We reveal that the LHC Higgs precision data are no longer best described by the Standard Model (SM) Higgs boson taking account of extensive and comprehensive CP-conserving and CP-violating scenarios found in several well-motivated models beyond the SM. Especially, in most of the fits considered in this work, we observe that the best-fitted values of the normalized Yukawa couplings are about 2σ below the corresponding SM ones with the 1σ errors of 3%–5%. On the other hand, the gauge-Higgs couplings are consistent with the SM with the 1σ errors of 2%–3%. Incidentally, the reduced Yukawa couplings help to explain the excess of the $H → Z\gamma$ signal strength of 2.2 $\pm$ 0.7 recently reported by the ATLAS and CMS collaborations.

        Speaker: Dr Yongtae Heo (Chonnam Natl. Univ., Korea)
      • 44
        PBH formation from domain walls

        ドメインウォールの崩壊に伴う原始ブラックホール形成の可能性を議論する。特に、数値相対論を用いたシミュレーションの結果を示す。

        Speaker: Naoya Kitajima (Tohoku University)
      • 45
        Scotogenic模型におけるFlavored leptogenesis

        暗黒物質の存在とニュートリノの質量の起源を同時に説明する模型の一つにscotogenic模型がある。
        この模型の枠組みでレプトジェネシスによるバリオン非対称の生成の議論も行われているが、これまではフレーバーの違いを考慮した計算はなされてこなかった。
        本研究ではscotogenic模型の枠組みの下、フレーバーによる効果を取り入れた上で生成されるバリオン数の見積もりを行う。

        Speaker: Yurika Sekikawa (Yokohama National University)
      • 46
        SO(10)×U(1)_A大統一理論における熱的レプトン数生成

        素粒子標準模型は多くの実験事実を説明できているという点で成功を収めているが、物質反物質非対称性やニュートリノ質量、ダークマター等の説明不可能な現象も存在しているため、標準模型を超えた理論が必要である。
         本研究では標準模型を超える理論としてSO(10)×U(1)大統一理論を採用し、この枠組みでのレプトン数生成シナリオによって物質反物質非対称性やニュートリノ質量を同時に説明する。特に、先行研究では考慮されていなかった第二世代の右巻きニュートリノの効果を含めることでレプトン数が増加することを示し、観測されているバリオン数非対称性との整合性から、最も軽い右巻きニュートリノの質量を明示した。また、先行研究であるE6×U(1)大統一理論との比較も行う。
         本研究はSO(10)大統一理論における熱的レプトン生成の可能性を提案しつつ、レプトン数生成過程にて新たな寄与を考慮する必要性を支持するものである。

        Speaker: Kei SHIBATA
      • 47
        Species scale in one-loop correction

        The species bound, a swampland conjecture, suggests that the cutoff of quantum gravity in an effective field theory coupled to a number of light fields is significantly lower than the Planck scale. At first glance, this suggests that higher curvature terms would be suppressed by this lower scale. However, our findings indicate that this may not be the case in the decompactification limit. This result offers insights into Gregory-Laflamme instability.

        Speaker: Yuri Michinobu (Yukawa Institute for theoretical physics, Kyoto university)
      • 48
        Supertransformation of massless higher-spin gauge supermultiplet in nonlinear supersymmetric general relativityityyNLSGRT

        %
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        %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
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        \thispagestyle{empty}
        \setlength{\baselineskip}{6mm}
        %
        %

        %
        Considering (unstable) Riemann space-time whose tangent space possesses
        %
        NLSUSY structure specified by the Grassmann coordinates $\psi_{\alpha}$ for SL(2,C) and the ordinary Minkowski coorddinates $x^{a}$ for SO(1,3). we can
        construct the unified vierbein ${w^{a}}_{\mu}$ which enables the the ordinary geometric argument of the general relativity(GR) principle
        %on such (unstable) Riemann space-time%
        and obtain straightforwardly a new Einstein-Hilbert(EH)-type NLSUSY-invariant action
        %(
        $L_{NLSGR}=\vert w \vert (R(w)+\Lambda)$ (Nonlinear-supersymmertric general relativity theory(NLSGR)) equipped with the cosmological term and the
        promising gauge symmetries.
        %. ith the cosmological term.
        %
        Due to the NLSUSY structure of space-time $L_{NLSGR}$ would breaks down
        %
        (called {\it Big Collapse}) spontaneously to ordinary EH action of graviton,
        %
        NLSUSY action of Nambu-Goldstone(NG) fermion $\psi^{i}, i=1.2,..,N$
        %
        (called {\it superon}) and their gravitational interaction called {\it superon-graviton action} $L_{SGM}(e,\psi)$. \
        %
        \ \ \ \ Simultaneously the universal attractive force graviton would dictates the evolution (vacuum) of $L_{SGM}$ by producing the all possible gravitational composites of superons which corresponds to the (massless ) eigenstates of the linear SUSY(LSUSY) SO(N) super-Poincare(sP) algebra of space-time symmetry, which can be regarded as the ignition of the Big Bang (model) of the universe and gives a new paradigm for the supersymmetric unification of space-time and matter.
        %To elucidate the transition(trancation) from NLSUSY(NLSGR) to LSUSY(SUGRA)
        %
        By the systematic linearization of NLSUSY we show in the toy model that the standard model(SM) of the low energy particle physics can emerge in the (flat space) true vacuum of $L_{NLSGR}$,, where all particles are the (massless) superon-composite eigenstates of LSUSY superalgebra. \
        %
        %By the speculative arguments we show that
        NLSGR/ SGM paradigm can bridge naturally the cosmology and the low energy particle physics, which provides new insights into unsolved problems of cosmology, SM and mysterious relations between them, e.g. the space-time dimension four, the origin of SUSY breaking, the dark energy and the dark matter, the dark energy density$\approx(neutrino \ mass)^{4}$, the tiny neutrino mass, the three-generations structure of quarks and leptons, the rapid expansion of space-time, the magnitude of the bare gauge coupling constant, the picture of black hole etc. \
        Towards the direct linearization of N=10 NLSGR the supertransformation of
        higher-spin massless gauge supermultiplet is discussed. \

        All results are published separately in letters.
        For more details: K. Shima, Invited talk at Conference on Cosmology, Gravitational Waves and Particles ,2017, NTU, Singapore (Uploaded at YouTube by IAS). Proceedings of CCGWP, ed. Harald Fritzsch, (World Scientific, Singapore, 2017), 301. \
        K. Shima、Preliminary temporal report: arXiv:2012.01646hep-th

        \end{document}

        %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
        %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%5

        Speaker: Kazunari Shima (Saitama Institute of Technology)
      • 49
        W-boson pair production at lepton colliders in the Feynman-Diagram gauge

        We calculate helicity amplitudes for $e^-e^+\to W^-W^+$ analytically in the Feynman-diagram (FD) gauge. We show that, unlike in the unitary gauge, there is no energy growth of the individual Feynman amplitudes for the longitudinally polarized W bosons, and the contributions from the associated Goldstone bosons are manifest even without taking the high-energy limit. We also find that the physical distributions can be interpreted by the individual amplitudes in the FD gauge.

        Speaker: Hiroyuki Furusato (Iwate university)
      • 50
        Wave optics of gravitational waves lensed by a Kerr black hole

        Gravitational waves sourced by binaries have long wavelengths that are in some cases comparable to Schwarzschild radius of low-mass halo or supermassive black holes. Wave effects due to their long wavelengths play an important role in investigating small-scale mass distributions reflecting dark matter natures. Studies of such effects often neglect the polarization of gravitational waves and hence treat them as scalar waves. However, recent studies show that the spin effects become increasingly prominent for longer wavelengths, although it remains within the range where wave effects are insignificant. We investigate gravitational waves lensed by a Kerr black hole, taking into account both wave effects and spin effects to confirm the validity of calculation neglecting polarization.

        Speaker: Kei-ichiro Kubota (YITP)
      • 51
        アクシオン模型におけるヒッグスボソンのLFV崩壊

        アクシオンは星の進化の様々な段階で観測されている冷却異常を説明する新たな冷却機構を与える事が知られている。あらゆる宇宙観測の制限や理論的整合性を満たしかつこのような冷却異常を説明できるアクシオン模型(変形DFSZアクシオン模型)はフレーバーを破る湯川結合を要求する。この種の湯川結合における特徴的な予言は、125GeVヒッグスボソンのlepton flavor violationg (LFV)崩壊が起こることである。我々は変形アクシオン模型で予言されるヒッグスボソンLFV崩壊の大きさについて詳細に解析を行った。これまでの種々の先行研究では、主にヒッグスボソンのLFV崩壊の一つのモードのみが増強されるシナリオが考えられてきた。一方、本トークでは二つのヒッグスボソンLFV崩壊モードが同時に増強される可能性があるかどうかについて議論する。また、アクシオンLFV結合の将来精密測定を用いることで、ヒッグスボソンのLFV崩壊が増強するシナリオを検証できる事を示す。

        Speaker: Kodai Sakurai (Tohoku University)
      • 52
        ヒッグス爆発終状態を含めた暗黒物質残存量計算

        Higgsplosion効果を考慮しながら、ヒッグスポータル暗黒物質の残存量を再考する。フェルミオン暗黒物質の導入と共に標準模型を最小限に拡張し、超多体の暗黒物質対消滅チャンネルを取り入れながらボルツマン方程式を定式化する。導出の過程で、Higgsplosion効果とHiggspersion効果のバランスからある種の窓関数が導かれ、スカラー自己結合定数の関数として一意に終状態多体度合が定まることを示す。暗黒物質2体から2体標準模型粒子というオーソドックスなヒッグスポータル暗黒物質に比べ、どれだけ反応率が増大するか、そして、残存量を観測と無矛盾に説明するパラメーター空間がどう移り変わるか説明する。

        Speaker: Masato Yamanaka (Hosei university)
      • 53
        マヨロンをもつL_\mu-L_\tau におけるフリーズインシナリオの検討

        本研究ではGeV温度領域において質量が1MeV程度のマヨロンの温度がどのように時間発展するかを調べた。マヨロンとはレプトン数を電荷とするU(1)_L_対称性が自発的に破れることにより生成される南部ゴールドストンボソンである。このマヨロンとニュートリノとの結合が非常に小さい場合、GeV温度領域では相互作用はほとんど起きないと考えられている。そのため,マヨロンは逆崩壊によりfreeze-in的に生成されると考えられている。しかしながら,散乱過程を通じてニュートリノと活発に相互作用する可能性があるため,この前提が妥当であるかを議論する。

        Speaker: Ryusei Sato
      • 54
        場の量子論に基づくマヨラナニュートリノのカイラル振動確率

        本研究は、フレーバー固有状態をレプトン数によって定義し、マヨラナニュートリノのカイラル振動確率を場の量子論に基づいて定式化する。ニュートリノのフレーバー固有状態はマヨラナ質量項の下でのハミルトニアンではレプトン数は保存しないため、レプトン数の固有状態は各時刻で刻々と時間変化する。このため、遷移振幅はニュートリノが生成される時刻におけるフレーバー固有状態とニュートリノが観測される時刻におけるフレーバー固有状態の内積で記述される。本研究では、Bogoliubov変換を導入することによって異なる時刻におけるフレーバー固有状態の時間発展を表すことに成功した。この手法により、ニュートリノ振動が引き起こすレプトン数の時間変化を遷移確率によって理解することが可能になった。本発表では、新たに定式化したニュートリノ振動確率や、それに伴う新たな物理描像を説明する。

        Speaker: Tomoharu Tahara (Hiroshima-university)
      • 55
        押しつぶされたKaluza-Kleinブラックホール時空におけるプラズマ媒質中の光の時間遅延

        電荷を持ち静的な5次元Kaluza-Kleinブラックホール時空における、一様な非磁化低温プラズマ媒質中の光子の運動を調べた。この場合、光子は4次元球対称時空における質量を持つ試験粒子として振舞う。そこで、弱い重力の極限において、天体の周りを運動する光子の時間の遅れや、コンパクト天体による重力レンズ像の到達時間の違いを、プラズマ等の効果を含めて議論した。それらの時間遅延における一般相対論に対する補正は、余剰次元の大きさ、天体の電荷、プラズマと光子の振動数の比に関係することがわかった。

        Speaker: Ken Matsuno
      • 56
        温度依存性を考慮した暗黒物質の質量での初期宇宙の相転移による残存量

        暗黒物質は天文学的観測により存在が示唆されており、その正体の解明は素粒子物理学の重要な課題となっている。暗黒物質の残存量は初期宇宙の相転移による影響を受けると考えられている。一般的には暗黒物質の質量を定数と仮定しBoltzmann方程式を評価するが、本研究では温度依存性を考慮した暗黒物質の質量を用い、相転移が暗黒物質残存量に与える影響を考察する。

        Speaker: RIE INUMIYA
    • 57
      テンソルネットワークの進展 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      テンソルネットワークは量子多体系の波動関数の表現法として、あるいは、場の理論の経路積分を直接評価する時にも使用される数値計算ツールの一つである。本講演では、特に後者の場合について詳しく解説する。講演の前半では、入門編としてテンソルネットワーク法の基本的な事柄を説明する。後半では素粒子論分野におけるテンソルネットワーク法の最近の進展を概観し、いくつかの応用的なトピックを紹介する。具体例として、テンソルネットワークを使ったエンタングルメントエントロピーの計算やスペクトロスコピー、そして、粗視化アルゴリズムの最近の発展などを解説する予定である。

      Speaker: Shinji Takeda
    • 10:00 AM
      Break1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 58
      Grassmann Tensor Renormalization Group for two-flavor Schwinger model with a theta term パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      QCDの計算はこれまでモンテカルロ法により行われてきたが、モンテカルロ法には符号問題により計算が困難な系があることが知られている。そのような系に対し、テンソルネットワーク法は有力な手法である。特に、テンソル繰り込み群(TRG)は高次元にも適用可能な手法として注目されている。
      Schwinger模型(2次元QED)は4次元QCDのトイ模型として知られ、カイラル対称性や$\theta$項など、互いに似た性質を持つ。

      本研究では、$N_f=2$ Schwinger模型に対し、自由エネルギーの$\theta$依存性を数値的に調べた。TRGを用いた数値計算を行い、$\theta$の$2\pi$周期性が明白な結果を得た。また、フェルミオンの質量が大きい極限と小さい極限で、それぞれ解析解との整合性を確認した。

      Speaker: Hayato Kanno (RIKEN BNL Research Center)
    • 59
      特異点まわりの巻き付きによるオービフォールド模型への制限 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      磁束のかかった2次元オービフォールドを余剰次元とする6次元理論を考える。オービフォールドには特異点が存在し、ゼロモード関数は特異点まわりの巻き付きにより分類されることがわかっている。本講演では左手型・右手型フェルミオンを導入し、湯川結合と整合する特異点まわりの巻き付きパターンを図で説明する。本発表は丸信人氏との共同研究arXiv:2311.10324に基づく。

      Speaker: Hiroki Imai (Osaka Metropolitan University)
    • 11:15 AM
      Break2 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 60
      New Vacuum Solutions and Black Strings in the 4D Standard Model パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      A previous study suggested that by considering the Casimir energy of massless particles and neutrinos in the 4D Standard Model, a stable vacuum solution with one spatial dimension compactly rounded can appear. This compact spacetime is reproduced in the vicinity of the blackstring horizon in 4D spacetime, and we show that such a blackstring solution can actually be constructed by using numerical calculations in this study. Future prospects are also discussed.

      Speaker: Hayate Kimura (The Graduate University for Advanced Studies (SOKENDAI))
    • 61
      Geometric conservation in curved spacetime and entropy パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      We provide an improved definition of new conserved quantities derived from the energy-momentum tensor in curved spacetime by introducing an additional scalar function. We find that the conserved current and the associated conserved charge become geometric under a certain initial condition of the scalar function, and show that such a conserved geometric current generally exists in curved spacetime. Furthermore, we demonstrate that the geometric conserved current agrees with the entropy current for the perfect fluid, thus the conserved charge is the total entropy of the system. While the geometric charge can be regarded as the entropy for non-dissipative fluid, its physical meaning should be investigated for more general cases.

      Speaker: Prof. Sinya Aoki (Yukawa Institute for Theoretical Physics, Kyoto University)
    • 12:30 PM
      Lunch
    • 62
      Searching for Lepton Flavor Violation パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      I will discuss various constraints on lepton-flavor violating interactions based on a model-independent framework.

      Speaker: Kaori Fuyuto (LANL)
    • 3:00 PM
      Break3 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 63
      将来レプトンビームダンプ実験によるレプトンフレーバーを破る相互作用の探索 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      本講演では、軽くて標準模型レプトンと非常に弱い相互作用をするボゾンを介した荷電レプトンフレーバーの破れた相互作用(CLFV相互作用)の、将来のレプトンビームダンプ実験による検出可能性について議論する。CLFV相互作用に対する将来の電子やミューオンビームを用いたビームダンプ実験での感度を計算し、模型のパラメータ空間の広い領域を探索できることを示す。特に将来レプトンビームダンプ実験は、$\mu \to e \gamma$のようなミューオンのCLFV崩壊の探索実験では探れないような非常に小さな結合領域に対して感度を持ち、ビームダンプで生成された標準模型を超えた軽いボゾンのCLFV崩壊($\phi \to e \mu$)を検出できる可能性があることを明らかにした。

      Speaker: Kento Asai (ICRR, the University of Tokyo)
    • 64
      Bayesian Exploration of Froggatt-Nielsen Mechanism パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      The Froggatt-Nielsen (FN) mechanism is a compelling explanation for the hierarchical structures observed in the Yukawa couplings of fermions.
      In this mechanism, the above structures are realized by imposing different U(1) charges for each generation of fermions under a new U(1) flavor symmetry. So far, several FN charge assignments have been proposed in the literature where the charge assignments have typically been determined in a heuristic way. However, it is difficult to quantitatively determine which FN charge assignment is ``good.''
      Besides, only a limited number of FN charge possibilities have been discussed. In this talk, we discuss the selection of phenomenologically valid FN charges within the Standard Model, considering both the seesaw mechanism and effective dimension-five operators for the neutrino masses.
      We adopt Bayesian statistics in our method to conduct a thorough examination of FN charge assignments.

      Speaker: Keiichi Watanabe (ICRR, U. Tokyo)
    • 4:15 PM
      Break4 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 65
      余剰次元ゲージ理論における宇宙ひもの相互作用 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      近年の重力波観測の結果を受け、ワインボトル型ポテンシャルによる$U(1)$対称性の破れで形成される宇宙ひも(ANO string)のみならず、それ以外の種類の宇宙ひもの特性についても研究の必要性が増している。我々はその1例として、コンパクト化された余剰次元をもつゲージ理論において、細谷機構により$U(1)$対称性が破れた場合に形成される宇宙ひもとその相互作用について調べた。我々は、スカラーポテンシャルがワインボトル型から変化することにより、宇宙ひもが特定の距離だけ離れた状態が最安定になるという、ANO stringには無い特性を示すことを明らかにした。一方で、この性質は余剰次元ゲージ理論から予言されるパラメータ領域では顕著にならないことも明らかにした。また、この結果はColeman-Weinberg ポテンシャルでの宇宙ひもに関する先行研究の結果と比較することで、スカラーポテンシャルの変化による宇宙ひも間の相互作用の変化への理解を深めるものでもある。

      Speaker: Yukihiro Kanda (E-lab, Nagoya University)
    • 66
      Revisiting Metastable Cosmic String Breaking パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      Metastable cosmic strings are gathering attention as potential progenitors of stochastic gravitational wave background. They result from a two-step symmetry breaking $G\to H\to 1$ with $\pi_1(H)\ne 0$ and $\pi_1(G)=0$, and decay via internal monopole-antimonopole pair creation.
      Conventionally, the breaking rate has been estimated by an infinitely thin string approximation, which requires a large hierarchy between the symmetry breaking scales.
      We numerically constructed a tunneling path and thus obtained a robust lower limit on the tunneling factor $e^{-S}$ even for mild scale hierarchy. In particular, it is relevant to the cosmic string interpretation of the gravitational wave signals recently reported by pulsar timing array experiments.

      Speaker: Akifumi Chitose (ICRR, the University of Tokyo)
    • 67
      ニュートリノ実験の現状と展望 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      TBA

      Speaker: Tatsuya Kikawa (Kyoto University)
    • 10:00 AM
      Break1 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 68
      QCD θ項の2-loop輻射補正 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      QCD $\theta$項の輻射補正は、主に藤川の方法などを用いて、輻射補正込みのクォーク質量の複素位相で評価されている。我々は、CP対称性を破る湯川結合を持つ模型を用いて、Feynman図の直接計算によってQCD $\theta$項への輻射補正を2-loopレベルで評価した。本発表では、このFeynman図を用いる方法が低エネルギースケールでは有効場の理論の方法と整合し、クォーク質量の位相以外の寄与も含むことを示す。また、$\theta$を評価する上で、従来の藤川の方法では不十分な場合があることも示す。本発表はJHEP 02 (2024) 195に基づく。

      Speaker: Tatsuya Banno (Nagoya University)
    • 69
      トレース保存則を用いたオービフォールド高次元ゲージ理論における境界条件の完全な分類 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      コンパクト空間をもつ高次元ゲージ理論では境界条件に無数の選択肢が存在し、境界条件の選択により実現される物理が異なる。これは高次元理論の豊かさを表す一方で境界条件に恣意性があることを意味する。境界条件の任意性問題は説得力のある統一理論を構成する上で重大な障害になっている。
       いくつかの境界条件はゲージ変換で結びつき、物理的に等価な同値類を構成する。我々は$S^1/Z_2$及び$T^2/Z_m$ $(m=2,3,4,6)$オービフォールド上のSU(N)及びU(N)ゲージ理論において「トレース保存則」という強力な必要条件を用いることで同値類の分類を完成させ、同値類の個数の正確な導出に初めて成功した。本発表では同値類の新たな分類手法とその結果について報告する。

      Speaker: Kota Takeuchi (Hiroshima university)
    • 11:15 AM
      Break2 パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

    • 70
      Low energy limit from high energy expansion in mass gapped theory パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      QCDをはじめとする漸近自由な理論では、高エネルギー展開が系統的に計算可能なのに対して、低エネルギーで起こる多彩な現象の理論的解析は強結合のために困難となる。特に高エネルギー領域と低エネルギー領域が解析的に分断されている点が大きな障壁の一つになっている。このトークでは逆ラプラス変換を施すことで、2つの領域を解析的に繋げ、物理量の低エネルギー極限を高エネルギー展開に基づいて計算する手法を提示する。特に可解模型である2次元のO(N)非線形シグマモデルでこの手法を適用し、相関関数の低エネルギー極限が高エネルギー展開から引き出せることを示す。

      Speaker: Hiromasa Takaura (YITP)
    • 71
      Introduction to the Feynman Diagram gauge パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所

      TBA

      Speaker: Kaoru Hagiwara
    • Closing パナソニックホール

      パナソニックホール

      京都大学基礎物理学研究所