Speaker
yuji hasegawa
(Stadionallee 2, A-1020 Wien, AUSTRIA)
Description
量子力学の適用範囲は応用も含め多岐にわたっている.また、量子力学の予測が高精度に正しいことは多くに実験で立証されたきた。ところが、量子力学の予測が確率的であること、直感では理解しがたい現象などが、多くの物理学者をも惑わし続けている。特に、量子系で何が起こっているかといった、量子系のダイナミックスに関してはいまだに統一的な見解があるとは言い難い。この講演では、粒子としてイメージしやすい中性子を使った光学実験を紹介する。中性子の干渉とスピンを用いた実験を通して、波動と量子の二重性、あるいは実在性、局所性や因果律などといった量子力学独特のミスティーに挑戦する。特に、不確定性関係に関する最近の動向および不思議の国のアリスに出てくる猫にちなんで名づけられた、「量子チェシャ猫」と呼ばれる、マッハ・ツェンダー干渉計内で中性子とそのスピンがそれぞれのパスで透明化あるいは分離する実験を紹介する。
Primary author
yuji hasegawa
(Stadionallee 2, A-1020 Wien, AUSTRIA)