Speaker
Junseok Lee
(東北大学)
Description
ここでは非可換ゲージ理論における一次相転移時のアクシオンのダイナミックスについて考える。相転移の継 続時間がアクシオン振動の時間スケールに比べて短い場合、アクシオンのダイナミックスはトラップド・ミスアラインメント機構に類似している。一方、そうで ない場合には、アクシオンは最初にバブルの内側から弾き出され、バブルの外にアクシオンの波を生成する。フェルミ加速に類似して、これらのアクシオンはバ ブルウォールと散乱を繰り返してエネルギーを獲得し、十分なエネルギーを得るとアクシオンはバブルの内部に侵入できる。相転移中にアクシオンがバブルの内 部でのみ振動する場合、アクシオンの存在量は、アクシオンの質量が一定か、あるいは温度に対して連続的に依存するモデルと比較して大幅に増加する。このア クシオン存在量の増加は、アクシオンの質量、相転移の継続時間、およびバブルウォールの速度に依存する。この機構により、空間的に不均一なアクシオンの分布が 生じ、アクシオンミニクラスターの形成にもつながる可能性がある。