Speaker
Takahiro Terada
(KMI, Nagoya University)
Description
今年4月に Dark Energy Spectroscopic Instrument (DESI) という宇宙の大規模構造の観測チームが暗黒エネルギーの時間発展の証拠と考えられる解析結果を発表しました。暗黒エネルギーの時間変化が確かめられれば、素粒子論や宇宙論に大きなインパクトをもたらすでしょう。この発表ではまずボトムアップに、DESI の解析で使われた $w_0 w_a \text{CDM}$ 模型をスカラー場(クインテッセンス)模型に翻訳し、どのようなスカラーポテンシャルが現象論的に求められるかを明らかにします。しかし、このアプローチでは初期宇宙の状態方程式がファントム($w<-1$)になってしまうため、後半ではトップダウンの模型の例としてアクシオン模型を考えます。この模型では同時に宇宙論的複屈折のデータを説明し、量子重力の沼地予想とも整合的であることを議論します。
Primary authors
Takahiro Terada
(KMI, Nagoya University)
Yuichiro Tada
(Nagoya University)