Speaker
Takumu Yamanaka
(Osaka University)
Description
本発表ではQCDに類似したSU(N)ゲージ相互作用と、電弱相互作用をするフェルミオン(dark quark)を導入した暗黒物質模型を議論する。このdark sectorにおけるカイラル対称性の自発的破れによって、複数種類の中間子様粒子 (dark pion) が現れる。そのうち、最も軽い-Gパリティ奇のdark pionが暗黒物質の主成分となる。本研究ではdark quarkが非零の質量を持つ場合におけるdark pionの質量スペクトルの解析を行った。暗黒物質とG-パリティ偶のdark pionの質量はdark quarkの質量によって縮退し、G-パリティ偶のdark pionを終状態に持つ対消滅過程が暗黒物質の残存量に寄与する。これにより、O(1-100)- TeVの質量をもつ暗黒物質が記述できることを明らかにした。