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Sep 8 – 12, 2025
京都大学基礎物理学研究所
Asia/Tokyo timezone

量子測定理論の発展:普遍的不確定性原理から量子間主観性定理へ

Sep 10, 2025, 10:20 AM
35m
Invited talk Invited talk

Speaker

Masanao Ozawa (Nagoya University)

Description

.ハイゼンベルクは1927年、正準共役な2つの物理量は同時に正確に測定できないことを示し、有名な不等式でその誤差の限界を表した。しかし当時の測定理論では、正確な測定により波動関数が完全に収縮すると仮定されており、この不等式はすべての測定で成り立つわけではなかった。実際、干渉計型重力波検出装置の感度限界を表す「標準量子限界」がハイゼンベルクの不等式から導かれたが、後に、可解な相互作用を持つ間接測定モデルにより破れることが示された。ハイゼンベルクの不等式を普遍妥当性のある新しい不等式に改めるためには、物理的に実現可能なすべての測定を特徴づける数学理論、正しい測定の状態依存的特徴づけ、測定誤差の定義の公理的特徴付けなどの理論的整備が必要であったが、現在、それらの問題はほぼ解決され、いくつかの実験で実証されている。また、最近、正しい測定の特徴づけから、測定値の間主観的一致性が導かれ、現行の解釈を見直す必要性が明らかとなった。本講演では、このような量子測定理論の発展について概説する

Primary author

Masanao Ozawa (Nagoya University)

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