Speaker
土屋 俊二
(中央大)
Description
本研究では、局所的なパウリノイズを受けたトーリック符号の量子状態の忠実度を解析し、そのノイズ耐性について調べた。先行研究で提案されたグラフ状態の忠実度を古典スピン系の分配関数へ写像する手法をトーリック符号へ拡張し、モンテカルロ法を用いて忠実度や比熱などの熱力学量を評価した。その結果、脱分極ノイズ下では対応する古典スピン模型が八頂点模型と等価となり、ノイズ確率 p=0.5 において純粋状態が支配的な相から最大混合状態に対応する相への相転移が生じることを明らかにした。さらに、異方的なパウリノイズの場合についても解析を行い、忠実度と比熱の振る舞いから相転移の存在を確認した。これにより、トーリック符号のノイズ耐性を古典統計力学の相転移として理解できることを示し、量子エラー訂正符号の解析に対する新たな統計力学的アプローチを提案した。
Authors
土屋 俊二
(中央大)
Dr
大地 鏡原
(中央大)
Mr
立澤 響
(中央大)