Speaker
Yuriko Yamamoto
(Kyoto University)
Description
準備―測定シナリオでは、送信者が入力に応じて物理系を準備し、受信者がその系を測定することで確率データが得られる。このような枠組みにおいて、観測データだけから、通信で送られる媒介系がどの程度の次元を必要とするか、また古典系と量子系のどちらで説明されるかを調べる手法は、次元検証(dimension witness)と呼ばれ、装置の内部構造を詳しく仮定せずに媒介系の性質を調べる方法として重要である。
本発表では、基準準備からの観測確率差分を成分にもつ行列を導入し、準備―測定シナリオにおける次元検証を考える。まず、任意次元については、共有乱数を持たない古典系が満たす必要条件を、差分行列の階数条件として導く。さらに、その小行列式に注目し、ノイズ耐性を持つ定量的な次元検証を構成する。次に、二次元系については、共有乱数を持たない古典系、共有乱数を持つ古典系、量子系を比較し、各クラスで現れる小行列式の上限の違いを通して、ノイズを含む観測データに対する識別指標としての有効性を評価する。最後に、準備状態の混合比を観測確率から読み出す問題との対応を通して、小行列式の操作的意味についても議論する。
Author
Yuriko Yamamoto
(Kyoto University)
Co-author
Gen Kimura
(Tohoku University)