Speaker
Mr
Satsuki Nishimura
(Kyushu University)
Description
フレーバー模型に対する従来の分析では理論に含まれるパラメータを現実的な時間で最適化するため、探索領域をある程度制限する手続きが一般的である。本研究では生成AIの一種である拡散モデルを用いて、模型の詳細によらず適用可能な解析手法を提案する。特に具体例として$S_{4}^\prime$モジュラーフレーバー模型を取り上げ、クォーク質量・CKM行列・Jarlskog不変量を再現するニューラルネットワークを構築する。 訓練されたネットワークを用いて新しいパラメータを生成することにより、解析的評価が困難な領域における様々なパラメータ解を発見した。更に同模型において自発的なCP対称性の破れを見出すなど、パラメータ解の候補を機械が生成するという逆問題的アプローチを活かすことで、フレーバー模型の予言が俯瞰的に検討されうることを議論する。本発表の参考文献はarXiv:2503.21432 [hep-ph]およびarXiv:2504.00944 [hep-ph]である。