Speaker
Ryosuke Sato
(Osaka University)
Description
暗黒物質の対消滅断面積はthermal relic scenarioにおける暗黒物質残存量や間接探索実験におけるシグナルの強さを決める重要な量である。暗黒物質が軽いボゾンと結合する際には、対消滅断面積が非相対論的極限で非摂動効果により大きく補正を受けることが知られていた。この効果はゾンマーフェルト効果と呼ばれる。本講演では、ゾンマーフェルト効果を取り入れた対消滅断面積を量子論のユニタリティの議論による上限と矛盾しない形で計算する方法について議論する。我々の計算方法は、任意の角運動量を持つ部分波に適用可能であり、winoなどに代表されるmultistateの波動関数にも適用可能である。